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Z世代が新しい視点で企業や組織をチェックしていく「エシカル探偵団」。第1弾として、就活ランキングの上位企業を中心とした人気企業50社の「ジェンダー平等」調査を実施した。分析結果や考察のサマリーはSlowNewsで配信中。Renewsでは、ジェンダー平等に関する取り組みや制度で高評価を得た企業を紹介するとともに、調査を担当した「スキカッテ」の横顔や調査概要などを詳報する。

“ジェンダー後進国”ニッポン。世界経済フォーラム(WEF)による「ジェンダー・ギャップ指数」においても、閣僚・国会議員・民間企業の役員などの女性比率でも、日本はジェンダー平等を示すあらゆる指標で先進国の最低水準から抜け出せないままでいる。

 

政府は昨年末、国政選挙の女性候補者の割合を2025年までに35%とする目標を閣議決定した。だが、先の衆院選では女性候補者数も当選者数も、2017年の前回を下回る結果となった。

 

▼衆院選における女性候補者および女性当選者の比率

民間も推して図るべし。東京商工リサーチ「2021年3月期決算上場企業2220社 『女性役員比率』調査」によると、日本の上場企業における女性役員比率はいまだに7.4%。女性役員数ゼロの上場企業も43.4%と半数近くにおよぶ。

 

安倍晋三政権の肝入りで2015年に施行された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」から早6年。10年という時限立法の折り返しを過ぎてなお、このありさま。政財界のリーダー層は長期間、結果を残すことができないままでいる。

 

ならば、未来を担う若者世代の視点で、遅々として解消しない「ジェンダー格差(ジェンダーギャップ)」に向き合ってもらえば、なにか新しいことが見えてくるのではないか——。

 

そこでRenewsは、まずは民間企業を対象に、大学生などZ世代と共同で人気企業50社の「ジェンダー平等調査」を行った。

 

興味深い分析結果や考察のサマリーは調査報道サイト「SlowNews(スローニュース)」で公開中。Renewsでは、ジェンダー平等に関する取り組みや制度で高評価を得た企業のリストを公開するとともに、調査を担当したZ世代のチーム「スキカッテ」の横顔や調査概要、バックストーリーなどを詳報していく。(Renews編集部)

 

 


 

調査したZ世代「スキカッテ」の横顔

 

学生団体スキカッテのメンバー。左から工藤颯莉、飯塚遼馬、ワンバ愛笑里(写真:スキカッテ)

私たち、飯塚遼馬とワンバ愛笑里、工藤颯莉(そより)の3人は、東京学芸大学附属国際中等教育学校の同級生だ。卒業後に、社会貢献やNPOについての情報を発信する学生団体「スキカッテ」を立ち上げた。

 

「すべての学生が好き勝手に輝ける社会へ」をキャッチに掲げ、NPO・社会貢献の情報を学生目線で発信していくウェブメディア「シャカイノミカタ」などを運営している。

 

3人をつなぐ大きな要素が、高校3年生のときに受講した「国際協力と社会貢献」という授業。藤木正史教諭のもと、国際協力を担うNGOや、社会貢献を担うNPOについて深く学び、社会課題の解決や、それに取り組む人々への関心が高まった。

 

 

同時に、組織を評価していくプロセスや手法も学んだ。この授業では、クラスとして支持するNPOを自分たちで選び、実際に寄付をすることで、社会貢献活動を“自分ごと”にするというのが特徴だ。

 

数多あるNPOの活動すべてを支援したり、すべてに関わったりすることはできない。自分たちなりの価値観が反映された「評価基準」を作り、実際に寄付先候補となるNPOの方に来ていただいて対話をし、それらに基づいて評価をして、最終的に寄付先を投票で決めた。

 

そうした経験が、今回のジェンダー調査へとつながっていった。

 

ジェンダー観、各々の思い

 

企業のジェンダー調査は、今回が初めて。きっかけは、Renewsからの依頼だが、メンバー全員が能動的に取り組んだ。背景には各々の思いがある。

 

飯塚は個人として性差別とは無縁の生活を送ってきたが、周囲の現実社会はそうではないという事実を知るにつれ、日本のジェンダー問題への関心が高まった。医学部入試での女性差別や、東京オリンピック・パラリンピックの女性役員数に関するニュースもさることながら、身近にも差別は存在した。

 

今年、知人の女子大学生から、就活中に受けたある経験を聞いた。知人は面接の場で、「女性だから育児休暇が必要だよね」「女性だけどちゃんと働けるの?」といった言葉を投げ掛けられ、ショックを受けたという。ただでさえ就活でストレスを抱えるなか、さらに心を乱すような言葉を投げる企業の姿勢が理解できなかった。

 

女性であるワンバも、自身の人生でジェンダーギャップを感じたことは特になかった。だが、日本の社会を俯瞰すると、格差は厳然と存在し、日本は世界に比べてずいぶんと遅れていることに気付かされ、問題意識を抱くようになった。

 

また、日本における「ジェンダー平等」は、その他の性的マイノリティが蔑ろにされているように感じるようになった。「すべての女性が輝く社会づくり本部」の設置や、「女性活躍推進法」の制定など、ジェンダーが男性と女性に二分される前提の取り組みが非常に多い。加えて、世界80カ国以上が性的マイノリティへの差別を禁じる法律を制定しているが、日本は性的マイノリティへの理解を努力義務とする「LGBT理解増進法案」にとどまっている。

 

工藤は、中学1年生のとき、『わたしは13歳、学校にいけず花嫁になる。未来をうばわれる2億人の女の子たち』という本を読み、初めて「女の子だから」という理由で意思決定や行動が制限され、それによって思い描く未来が閉ざされてしまうことがあることを知った。

 

高校生になり、「#MeToo運動」や「#KuToo運動」が高まるなかで、女性ならではの不自由や不条理の実態、それに苦しむ女性の何千もの声に触れ、より一層ジェンダーの問題を意識するようになっていった。

 

このように、それぞれのなかでジェンダーに関する問題意識が高まり、それを解明したいという思いが燻っていた。そして今回、調査する機会を得て、皆が前向きに取り組むこととなった。

 

調査対象リスト50社の顔ぶれ

 

まずは、いろいろな意味で私たちに驚きを与えた今回の調査の概要について説明したい。

 

調査対象は、就職活動で学生からの人気が高い上位企業とした。就活を控えた私たちの世代にとって最も身近であると同時に、学生から人気がある企業であれば、それなりにジェンダーギャップやジェンダー平等への配慮が進んでいるのではないか、という期待もあったためだ。

 

リスト作成では、マイナビと日本経済新聞が共同で実施する「2022年卒版就職企業人気ランキング」を利用させていただいた。文系・理系のそれぞれ上位25社をピックアップ。文理で重複してランクインする9社を除いた41社を調査対象とした。

 

▼調査対象とした就活ランキング・文系理系上位25社(重複除く計41社)
順位 文系総合 理系総合
1位 東京海上日動火災保険 味の素
2位 第一生命保険 ソニーグループ
3位 味の素 サントリーグループ
4位 伊藤忠商事 明治グループ
5位 ニトリ トヨタ自動車
6位 ソニーミュージックグループ NTTデータ
7位 バンダイ キヤノン
8位 損害保険ジャパン 富士通
9位 サントリーグループ カゴメ
10位 講談社 東海旅客鉄道(JR東海)
11位 日本生命保険 東日本旅客鉄道(JR東日本)
12位 トヨタ自動車 Sky
13位 ファーストリテイリング ニトリ
14位 ジェーシービー(JCB) ロッテ
15位 東日本旅客鉄道(JR東日本) キユーピー
16位 バンダイナムコエンターテインメント ニチレイグループ
17位 ポニーキャニオン 資生堂
18位 集英社 パナソニック
19位 ソニーグループ 日立製作所
20位 オリエンタルランド 山崎製パン
21位 Sky 森永乳業
22位 イオングループ バンダイ
23位 資生堂 本田技研工業(Honda)
24位 ミリアルリゾートホテルズ 日本調剤
25位 三菱UFJ銀行 花王

 

また、分析や検証をより深めるために、“ジェンダー先進企業”9社をリストに加え、最終的には合計50社の調査分析・評価をしていった。先進企業としてピックアップしたのは、日経BP社が発表する2021年版「女性が活躍する会社BEST100」の上位5社(就活ランキング調査と重複する資生堂は除く)と、私たちの事前リサーチで高評価・好印象だった4社だ。

 

▼“ジェンダー先進企業”として調査対象に追加した9社
リクルートホールディングス
全日本空輸
カルビー
楽天グループ
アクセンチュア(BEST100・1位)
日本IBM(同2位)
りそなホールディングス(同3位)
アフラック生命保険(同4位)
千葉銀行(同6位)

 

定量的指標」「表現」「取り組みや制度」の3本柱で調査

 

次に、これら企業のなにを調査していったのかを説明していく。

 

調査内容は大きく、女性管理職/役員比率といった「定量的指標」の確認、ウェブサイトなどで使用するジェンダーへの取り組みを示す「表現」の傾向確認、そして、ジェンダーに関する「取り組みや制度」の評価の3つである。

 

▼Renews×スキカッテ「人気50社ジェンダー平等調査」の概要
調査内容
  1. 女性役員・管理職比率などの「定量的指標」の確認
  2. ウェブサイトなどで使用されている「表現」の傾向確認
  3. 日本企業のジェンダーに関する「取り組みや制度」の評価
調査対象
  • 就職活動において人気の高い企業41社 + ジェンダー平等で評価の高い9社
  • 表現の調査については、「新卒採用ページ」とジェンダー関連の「特集ページ*」のみ対象
    *「女性活躍」「ジェンダー」というキーワードのいずれかが最も頻出するページを選択
調査方法
  • 独自の評価基準を設け、企業の取り組みや制度を主観評価し、指標化
  • 使われている表現の中身の違いや数などを企業ごとに比較

 

ジェンダー問題は「男女格差」と「性的マイノリティ(LGBTQ)の扱い」に大別されるが、今回の調査分析・評価は、解消されていない、より古い問題である前者に比重を置き、後者は補足程度に情報を整理していった。

 

調査対象企業の情報収集は、すべてインターネット上で行った。私たちの世代は企業情報のほとんどをウェブサイトから入手する。ウェブにない情報は、私たちに向けて情報発信する気がないとみなし、対象外とした。

 

分析の順序としては、まず就活ランキング上位41社の調査を進め、比較対象として、あるいは検証を深めるために、ジェンダー先進企業9社のデータを参照した。

 

結果、今回の調査は、私たちにさまざまな驚きや発見をもたらすこととなった。

 

人気企業の実態に衝撃

 

「まじか……。就活人気ランキングの上位を占めている企業が、こんなにもジェンダーへの意識が低いとは……」

 

私たちは、調査を始めて間もなく、衝撃を受けた。

 

この時代に生きる若者として、学生からの人気が高い企業こそ、ジェンダー平等が当たり前に保障されているべきだ、という肌感覚があった。しかし実態は、そうではなかった。

 

就活ランキング上位41社のうち、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」、または自社サイトにおいて女性管理職/役員比率を共に開示していた企業34社の平均を調べたところ、女性管理職(課長相当職以上、役員を除く)の比率は13.7%、女性役員の比率は8.0%だった。

 

なお、同データベースにある企業全体(女性管理職および役員比率を開示する約6600社)では、女性管理職比率が15.2%、女性役員比率が12.7%となっている。

 

私たちが調査した数字はあくまでも管理職/役員比率を開示する企業の平均。非開示の企業は調査対象の41社中、7社もあった。これらの実態が加われば、就活ランキング上位41社の平均値はさらに低くなる可能性が高い。女性登用が進んでいるのであれば、積極的に情報を開示すると考えられるからだ。

 

「女性活躍」表現に隠された会社の“本音”

 

そのほかにも、いろいろな驚きや発見があったが、特筆すべきは本調査のオリジナリティの一つである「表現調査」の結果だろう。

 

分析を進めると、ウェブサイトで「女性活躍」という表現を用いる企業ほど結果が出ておらず、逆に「ジェンダー」やそれに類する表現を多用する企業ほど優秀である、という傾向を確認することができた。

 

この表現調査と分析については、別途、原稿にまとめ、調査報道サイト「SlowNews(スローニュース)」に寄稿したので、詳細はそちらをご覧いただきたい。

 

 

さらに私たちは、企業のジェンダー平等に関する「取り組みや制度」について、独自の評価基準を設け、評価をつけていった。なかなか比較することが難しい定性的な指標についても、なるべく可視化したかったからだ。

 

独自の評価基準で企業の取り組みや制度を採点

 

企業の取り組みや制度を評価するうえで、私たちは下記の通り、5分野、15項目の評価基準項目を策定した。

 

▼独自の評価基準項目
行動宣言 会社としてジェンダー平等に関する指針を明文化し、HPやリクルートサイトなどで社内外に広く公開している
採用方針として学生に伝えている
男女平等だけでなくLGBTQなどあらゆるジェンダーに対する言及をしている
女性活躍推進法への呼応としてだけでなく、ジェンダー平等に対する指針として表現に会社独自の工夫をしている
当事者コミュニティ 社内のコミュニティ(女性社員のネットワーク等)がある
無記名の意識調査(従業員意識調査やエンゲージメント調査等)で女性社員の意見も統計的に把握できるようにしている
啓発活動 管理職あるいは従業員への研修を実施している
社内での情報共有をはかるインターネット上でのプラットフォームがある
人事制度 女性社員の休暇・休職(結婚、育児、介護など)
男性社員の休暇・休職(同上)
事業内託児所を設置している
育児フレックスや時間短縮制度がある
社会貢献・渉外活動 男女平等を促進するための活動・イベントの主催を行っている
男女平等を促進するための学生向けの就職説明会、セミナー、イベントの主催を行っている
男女平等関連イベントへの社員参加の呼びかけおよびイベントの周知をしている

 

こちらを作るうえで、任意団体「work with Pride」による、職場におけるセクシュアル・マイノリティ(LGBTQ)への取り組みの評価指標「PRIDE指標」を参考にさせていただいた。

 

このPRIDE指標をベースに、学生目線を追加したり、「あるなし」だけではなく「どちらとも言えない」というグレーな評価も追加したりして、高校時代の授業でNPOの評価基準作りや評価をした経験も生かしながら、私たちなりの評価基準へとアップデートしていった。

 

Z世代の評価が高かった上位12社の採点を公開

 

この評価基準項目に沿って、企業のウェブサイトをつぶさに調べていき、各項目ごとに0〜2点の評価をつけ、合計15項目30点満点で総合点を算出した。

 

その結果、私たちの評価が高かった10位(12社)までの採点リストが以下である。

 

▼ジェンダーに関する「取り組みや制度」の評価
就活人気ランキング41社中10位(12社)まで
順位 社名 行動宣言 当事者コミュニティ 啓発活動 人事制度 社会貢献
・渉外活動
総合点
1 富士通 8 4 2 8 4 26
2 本田技研工業 6 0 4 8 4 22
3 資生堂 8 1 2 6 4 21
3 三菱UFJ銀行 6 0 4 7 4 21
5 ファーストリテイリング 8 2 2 6 2 20
6 NTTデータ 5 0 2 8 4 19
6 キヤノン 6 1 2 6 4 19
8 ソニーグループ 6 2 2 4 4 18
8 ソニーミュージックグループ 4 2 2 4 6 18
10 JCB 3 0 4 8 2 17
10 日本生命保険 8 0 2 4 3 17
10 森永乳業 5 2 2 6 2 17

 

これら高評価となった上位企業のウェブサイトを調査しているときは、楽しかった。「学生からの人気が高い企業こそ、ジェンダー平等が当たり前に保障されているべきだ、という肌感覚があった」と先述したが、私たちの期待に応えてくれているようで、うれしい気持ちになった。

 

一方で、裏を返すと、これらの企業以外のウェブサイトを見ているときは暗澹たる気分になることもあった。そう感じたほうが多かったかもしれない。

 

今回のジェンダー調査は、特定の企業を貶めたり非難したりすることが目的ではない。ここでは下位企業の採点リストの公表は控えるが、中には「こんなに人気企業なのに、こんなに酷いのか」「なにもジェンダーに関する記述がないけれど、本当?」と調査しながら驚きを禁じえない企業に多々、遭遇した。

 

就活ランキングとの相関性はなし

 

また、「ジェンダー平等に関する取り組みや制度が進んでいるか否か」という視点は、「学生からの人気」にはあまり関係がないことも確認できた。

 

私たちが調査した就活ランキング41社のランキング表を再びご覧いただきたい。取り組みや制度の評価が高かった企業(10位までの12社)にピンク色をつけると、まばらに分布していることがわかる。

 

▼調査対象とした就活ランキング・文系理系上位25社(重複除く計41社)
表中のピンク色は、「ジェンダー平等に関する取り組みや制度の評価」が高かった上位企業(10位までの12社)
順位 文系総合 理系総合
1位 東京海上日動火災保険 味の素
2位 第一生命保険 ソニーグループ
3位 味の素 サントリーグループ
4位 伊藤忠商事 明治グループ
5位 ニトリ トヨタ自動車
6位 ソニーミュージックグループ NTTデータ
7位 バンダイ キヤノン
8位 損害保険ジャパン 富士通
9位 サントリーグループ カゴメ
10位 講談社 東海旅客鉄道(JR東海)
11位 日本生命保険 東日本旅客鉄道(JR東日本)
12位 トヨタ自動車 Sky
13位 ファーストリテイリング ニトリ
14位 ジェーシービー(JCB) ロッテ
15位 東日本旅客鉄道(JR東日本) キユーピー
16位 バンダイナムコエンターテインメント ニチレイグループ
17位 ポニーキャニオン 資生堂
18位 集英社 パナソニック
19位 ソニーグループ 日立製作所
20位 オリエンタルランド 山崎製パン
21位 Sky 森永乳業
22位 イオングループ バンダイ
23位 資生堂 本田技研工業(Honda)
24位 ミリアルリゾートホテルズ 日本調剤
25位 三菱UFJ銀行 花王

 

また、ここにある就活ランキング上位41社の総合点の平均は、12.8点だった。

 

ちなみに、比較検証のためにジェンダー先進企業としてピックアップした9社についても、同じ評価基準で評価をしている。9社の総合点の平均は、21.9点だった。

 

▼ジェンダーに関する「取り組みや制度」の評価
“ジェンダー先進企業”としてピックアップした9社
順位 社名 行動宣言 当事者コミュニティ 啓発活動 人事制度 社会貢献
・渉外活動
総合点
1 アクセンチュア 8 2 4 8 4 26
1 日本IBM 8 2 2 8 6 26
3 アフラック生命保険 6 2 4 8 4 24
3 楽天グループ 6 2 4 8 4 24
5 千葉銀行 5 2 4 8 3 22
6 全日本空輸 6 0 4 7 4 21
7 りそなホールディングス 6 2 4 4 4 20
8 リクルートホールディングス 6 3 3 3 4 19
9 カルビー 5 2 2 6 0 15

 

Z世代がホンネを語り合う

 

ジェンダー先進企業としてピックアップした9社は、そもそもジェンダー平等が進んでいる企業として評価されていたり、私たちの事前リサーチにおける印象が良かったりした企業。私たちの評価ポイントは高めに出ると想定していたが、就活ランキング上位41社の平均がここまで9社に比べて低くなるとは想定していなかった。

 

先に、「就活ランキングの人気企業だからといって、女性管理職/役員比率といった定量的な指標が優秀なわけではない」という結果を紹介したが、定性的な指標についても同様だったということになる。

 

言い換えれば、学生たち自身が、ジェンダーギャップへの目線を持って企業を選んでいないということになる。学生も企業も、意識を大きく変えなければいけない。

 

こうした所感、雑感を含めて、私たち“Z世代のホンネ”を語り合った「座談会」の様子を、別途、記事にまとめたので、ご覧いただきたい。

 

■修正・加筆履歴
(2021/12/23 16:10)記事初出時、日本IBMの評価について、総合点は14点となっていましたが、再調査の結果、26点でした。それに伴い、9社の総合点平均も20.6点から21.9点となりました。お詫びして修正いたします。

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飯塚 遼馬

飯塚 遼馬 @iichannz

2002年生まれ。東京学芸大学附属国際中等教育学校在学中に、eスポーツ系のスタートアップ「RATEL」で自社大会の運営代表を経験。高校卒業後、同級生と学生団体「スキカッテ」を設立。現在は社会貢献に取り組みながら、「inochi WAKAZO project 2021 WAKAZO」副代表を務めるなど、誰もがいのち輝く未来社会の実現に向けて奮闘中。 |飯塚遼馬(いいづか・りょうま)
ワンバ 愛笑里

ワンバ 愛笑里 @mary_nwmb

上智大学総合グローバル学部1年。ナイジェリア人の父と日本人の母をもつ。過去何度も訪れたことのあるナイジェリアでの経験や、東京学芸大学附属国際中等教育学校在学中での経験から社会貢献について興味を持ち、同級生と共に学生団体「スキカッテ」を設立。現在は上智大学にて国際協力やアフリカ研究について学ぶ。 |ワンバ愛笑里
工藤 颯莉

工藤 颯莉 @soyorikudo

2003年生まれ。東京学芸大学附属国際中等教育学校在学中に、ソーシャルアクションチームにて地方創生イベントの企画・実施や活動資金調達のためのファンドレイジング活動を行う。またグラフィックレコーディングを独学し、これまで50件を超えるイベント・会議の依頼を受けている。2021年に国際基督教大学に入学し、学生団体「スキカッテ」や「Social Good Creaters」の設立メンバーとして、同世代の若者の興味や挑戦を応援する活動に取り組んでいる。

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